アメリカでグラフィックデザイナーとして働くいうこと【第1話】

私は、現在LAのアパレル会社でグラフィックデザイナーとして働います。
デザイナーになって、気づけば20年以上。

最初からクリエイティブな道を一直線に進んできたわけでもありません。

このシリーズでは、日本で全く違くことを学んでいた私が、
アメリカでグラフィックデザイナーとして働き始めるまでの道のりと、
アメリカで働くリアルや、日本との違いについて書いていこうと思います。

海外で働くことに興味がある方や、
やりたいことがあるのに、一歩踏み出せない方に、
少しでもヒントやきっかけになれば嬉しいです。

【第1話】なぜ私はアメリカでデザイナーになったのか|遠回りから始まったキャリア

英語を学んでも、心はずっと海外とクリエイティブに向いていた

私は日本の大学で、言語学を専攻していました。
英語を勉強したかったのもありますが、
当時から漠然と「海外で暮らしてみたい」という気持ちがあって、
とりあえずは英語を使う環境に居ようと思っていました。

英語を使う仕事には就けるかもしれない。
でも、心のどこかで
「本当にやりたいのは、そうじゃなくて、
実際に海外で暮らして、何かクリエイティブな仕事がしたい」
という思いが消えませんでした。

その気持ちを無視できなくて、私は大学卒業後、
アメリカへ行くことを決めました。

今思えば、本当に無謀だったと思います。
英語も完璧じゃない、スキルもない、デザインの自信もない。
でも当時は、不思議と「なんとかなる」と思っていました。

若さゆえの勢いと、根拠のない自信。
それだけで動いた決断でした。
(詳しい私のアメリカ移住の経歴はこちら

デザインをゼロから学び始める

LAへ引っ越してすぐデザイン学校へ入学。
今振り返ると、かなり無謀だった😅

デザインを学んだこともなければ、
グラフィックデザインの基礎も知らない。
「これが私の才能です」と言える自信も全くなかった。

英語での授業は実技が多いせいか、それほど苦労はないものの、
課題をこなすのと、人前で仕上げた課題をプレゼンすることに慣れなくて、毎日精一杯。
周りにはセンスもスキルもある人たちが多くて、正直かなり焦りました。

「自分には向いていないんじゃないか」
そう思ったことも一度や二度ではありません。

それでも、
“アイデアを形にすること”
“目に見えないものをビジュアルにすること”
そのプロセスが純粋に面白くて、気づけば夢中になっていました。

初めてのデザイン現場で学んだこと

学校を卒業し、いざ就職活動を始めると、
現実はさらに厳しいものでした。
(詳しい就職活動はこちらの記事

かなりの時間を経て、ようやく決まったインターン先。
私は小さなグラフィックデザイン会社でインターンとして働き始めました。

カリフォルニアらしい、サーフィンやスケート系のブランドを扱う会社で、
マーケティング用のプリントデザインやパッケージなどを手がけていました。

最初は、雑用がほとんど。
英語も自信がなかったので、とにかく「使える人」として
自分を売ろうと心がけていた私。
日本人が得意の流れ作業的な仕事を早く丁寧に仕上げ、
残業を率先して引き受けていました。

デザインスキル以外の部分で、
「一緒に働きたい人」
「居てくれて助かる人」
そう思ってもらえるよう努力をしていました。

それは妥協ではなく、
この場所で生き残るための、私なりのサバイバル術でした。

それでも、実際の現場で学べることはとても多く、
学校では得られないリアルな経験を積むことができました。

この時期に、デザインの基礎だけでなく、
「仕事としてのデザイン」を初めて理解した気がします。

チャンスは思わぬところから来た

その後、インターン先で担当していたアパレルクライアントから声をかけてもらい、
その会社へ転職することになります。

ここで私は、初めてアメリカで正社員として働くことになりました。

福利厚生や健康保険など、日本とは違う仕組みに驚きつつも、
「やっときちんとアメリカで働けている」と思えた瞬間でした。

この時、私は、30歳近く。
日本にいる同級生からは、キャリアもプライベートも大きな遅れをとっていて、
やっと追いつけたかなっといった感じです。

アパレルグラフィックデザイナーとして働き始め、
Tシャツのグラフィックだけでなく、テキスタイルデザインなども経験。

気づけば5年ほど在籍し、デザインだけでなく、
アパレルのものづくりの流れも一通り学ぶことができました。

決して順調ではなかったけれど

ここまで書くと順調に見えるかもしれませんが、
実際には、ビザの問題や解雇の不安など、何度も「もうダメかもしれない」と思う場面がありました。

それでも不思議と、
「この仕事を辞めたい」とか
「日本へ帰ろうと」
思ったことはありません。

大変なことがあっても、それ以上に
デザインの仕事とアメリカ生活が好きだったからだと思います。

デザインという仕事に出会えてよかった

形のないアイデアを形にすること。
問題をビジュアルで解決すること。

デザインの仕事には、創造する楽しさと達成感があります。

私はアパレルを専門にしていますが、
デザインという分野はとても幅広く、いろんな媒体のデザインが
できるので可能性も無限にあります。

だからこそ、飽きることなく続けてこられたのだと思います。

振り返って思うこと

大学卒業後、安定した道を選ばず、
遠回りしてでもデザインの道に進んでよかった。

こんなに長くアメリカで働くことになるとは、当時は想像もしていませんでした。
ご縁なのか、運なのか、それともただの勢いだったのか。

理由はわからないけれど、
少なくとも今、私はこの道を選んでよかったと思っています。

次回予告

次回は、アメリカでの仕事の探し方や、面接、採用までの流れについて、
日本との違いも含めて、リアルに書いていきます。

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